gACT10をなんとか公開

ACTの発展形をGoogle日本語入力で実現する「gACT10」。
2010年の意味で10を付けたが、2010年もあとわずか。

やや未完成的なところもあるが、なんとか公開

ドキュメントには書かなかったけど、これまでのACTからの変更点などは、ざっと以下のとおり。

そもそもの動機というか基本姿勢

Google日本語入力のローマ字テーブルのカスタマイズだけで実現するため、ベースはQWERTY配列のまま。言い替えればDvorak配列にあまりこだわらなくてもいいか。

ということで、
これまでY, Pなど左手にあった子音キーを右手に移動。その際に、QWERTYのY、Pの位置をそのまま[や行]、[ぱ行]キーに割付。

右下段薬指、Dvorakでは[V]だが、これを思い切って[ふぁ行]キーに、そのかわり左上段人拡(【T】キー)を[ヴぁ行]キーに割付。

これで[ヴぁ行]以外はすべて、右・左の交互打鍵を実現。

拗音の入力法、頻出用音の省略打ちはACTでの実績をほぼそのまま継承。

左手上段に、拡張キー(プレフィックス)、句読点、小書きプレフィックスを集中配置。

もうひとつ、

Google日本語入力のローマ字テーブルのカスタマイズでの「次の入力」を応用してみよう、ということ。

で、どんなところに使ったかというと、

子音キーを打ったときに、「か行」などと表示させること。これはちょっと苦肉の策。「かきくけこ」を打つのに「iaigifidis」というキー表示ではあまりにも違和感があるので……


「っ」と小書きプレフィックスを兼ねたこと。これは我ながら今回の「ヒット」と思っている。今後いろんなところで使ってみて欲しい。さらに、「ぶりっこ入力」でもとりいれた、「やってよかった打ち」。効果絶大。

拗音化キーを打ったときに、たとえば「きy」と表示させること。拗音モードに移行したことがはっきりわかる。(実際には見るまえに手が勝手に動いてくれるが)

同様に、「ぷりくら入力」の時の表示。

拡張キーを前打しての記号の入力。たとえば括弧のペア入力。括弧の種類を選ぶのに、2ストロークめを連打して、ケータイ入力のようにして記号を入力できるようにした。

そしてかなり実験的だが、今回新規導入が、速記の世界で使われる「く音省略」、「かく」「こく」など。従来のACTでは、特によく出てくる文字列を2ストロークに割り当てていた。今回、3ストロークにし、最後の3ストロークめで、1音目の母音を打つようにした。これでキーの割付の効率が上がり、ほぼすべての行で規則的な割付ができるようになった。音の順序とキーの順序が違うのだが、慣れると3ストロークのパターンでさらっと打つことができる(はず)。初めの2ストロークアルペジオ打鍵なので、ほとんどひとかたまりで打てる。



正直、今回の変更でキーの割付の効率と規則性がぐんと向上したので、各種省略法もてんこ盛り状態。
あまりおぼえなくても、基本だけ打てるようになるだけで、そうとうなめらかな打鍵が実現するはず。

今年も残すところあと5分。
「ぶりっこ入力」の後に思い立って仕込んだ「gACT10」なんとか2010年中に種まきした格好になった。

果たして2011年に芽を出すのだろうか……

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では来年もよろしくお願いいたします。